2007年2月 9日 (金)

【第12回】甘い誘いによる理事勧誘

 このところ、NPO法人「地域産業文化活性化フォーラム」に目立った動きがない。この数日間は昼間から事務所に人がいないことも多いようで、電話したり直接足を運んでも応答がないこともあり、心配している取扱加盟店なども多い。

 前回の換金日は、1月15日に請求し1月25日に支払われるという予定だったが、すでに告知されているように一部しか支払われず、多くの未払いが生じている。
 どのような理由で「一部」が選ばれたかは定かではない。「相当強引に回収しようとした店や、事前に充分な準備をしていた店だけ払った可能性がある」という指摘もあるが、これも確実かどうか不明だ。
 ただし、請求金額の多さや、NPO法人との親密な関係性によって選択された様子ではないことは確認している。

 次の換金日は、1月31日請求の2月10日支払いだ。
 「マイタウンmon加盟店様用 サービスのご案内」によると、「加盟店申込書に記載いただきましたお口座番号に上記支払い日に振込とさせていただきます」とあるので、2月10日に振り込むのだろう。10日は銀行が休みのため、明けて13日に振込が確認できなければ、またも債権不履行が生じてしまう。しかしながら、前回の換金すら未払い状態であるため、今回も未払いとなる可能性が高い。
 フリーペーパー「マイタウンmon」の制作に関わった業者に対しても、次々と未払いが生じている状態であり、不履行の債務は膨らむばかりだ。

 もし万が一、前回の請求で1月26日に支払われた取扱加盟店に対して、他の支払いが優先されずに今回も支払われたとしたら、支払い業者を選別している意図が見えてくるかもしれないが、それも絶望的な状況だと筆者は考えている。

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 2月2日付けでNPO法人から発行された「加盟店各位様」という文書には、「本年2月中には理事長である私の個人資産を売却し、当法人の再建及び営利法人の設立・運営資金を作る所存です。つきましては、何卒皆様のご高配を賜りたくお願い申し上げます。※「文」の換金手順につきましては、改めてご案内を差し上げます。今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます」と書かれている。
 しかし、それ以降1週間が経過し、まだ具体的な動きは見えない。

 読んでもらえば分かると思うが、その文書には「いつまでに支払います」とは明記されていない。「2月中に個人資産を売却します」とだけ書いてあるに過ぎず、その金を寄付するかどうかも書いていない。
 この点については、前回【第11回】の文末に事務局長から筆者に来たメールの中に「個人資産を売却して換金を行なう旨」と書いているが、文書の中でははっきりと確約していないのだ。
 約束されているのは、「改めてご案内を差し上げます」ということだけ。

 このような支払いに対する態度をとり続けていれば、取扱加盟店や未払いされている取引業者たちが次の行動に移りづらい事を見越しているのか。

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 『東京新聞』に記事が掲載されてから、情報提供の協力者が大きく増えた。そしてこの間、取材を進めていく中で、このNPO法人の理事長や事務局長から「理事」になるように勧められた人物たちの存在が浮上してきた。やはり「預託金」と称して資金を出させ、毎月非常勤でありながら給料を出すと約束をしていたようだ。
 例えば「預託金を100万円出していただければ、NPO法人に理事として迎えます。来月から毎月25万円ずつ非常勤理事として給料を支給しますので、数ヵ月で元が取れます。給料とは別に、預託金は1年後には返却することが可能ですので、損をすることはありません」という話を持ちかけているのである。
 そして、実際に数百万円の出資をした人の存在が複数特定できた。
 これが事実であるならば、これらは出資法の疑いがあり、理事の話を持ちかけられて「預託金」を出してしまった人たちは「被害者」である。地域通貨とは別の事件として発展する可能性もある。

 法律のよって事件として発展するかどうかは別にして、「100万出せば数か月で元が取れて、1年後には元本も保証する」ということを臭わせて出資(預託金)を集うだけで十分に問題である。NPO法人がこうした問題行動をとり続けていることに対し、大いなる批判をしなくてはならない。

 ●“甘い誘い”による理事勧誘
 ●「5000万円」の架空資産を前提とした事業展開
 ●東京都のロゴと酷似した銀杏のマークを特殊印刷で
  施した地域通貨
 ●職員募集の際に「文京区(NPO法人)職員募集」と
  いうキャッチコピー(この件は、文京区のホームペ
  ージで9月時点で警告されていた)
 ●業者や加盟店に対して支払いができない可能性が高
  いにもかかわらず、支払日以降になってから未払い
  を告知
 ●NPOが営利団体に組織改編できないにも関わらず、
  非常に曖昧な表現でそれを告知する杜撰な説明

 人のことを騙す意志があるかないか、司法関係者ではない筆者にとっては問題ではない。上記のような態度で事業を展開することは、社会的に大きな問題である。そのことは強く主張していきたい。

 取材協力者の中には、「東京都が認定しているNPOっていうから信じていた」「よく知らないけどNPOって活動は大切なんだろ? できればこれからでもうまく行くといいね」と言う方が何人もいる。正確に数えたわけではないが、両手では足りないほどの人たちが、「NPOの活動」というだけで信じてしまっている。
 筆者はあえて言うが、NPO法人「地域産業文化活性化フォーラム」は、こうした市民の善意を悪用していることは間違いない。

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 筆者を中傷する怪文書が、文京区でばらまかれた。
 よもやその怪文書に指紋などは残っていないと思うし、実際に誰が怪文書をばらまいたのかはまったく不明だが、怪文書には「mon加盟店です」とある。わざわざ筆者を中傷する郵便をだすような手間をかけるくらいなら、どうか今存在している「被害者」を支援して欲しい。

 NPO法人の時間稼ぎに付き合わされて、どんどんと時間が過ぎていけば、未払い分を請求することに疲れてくることもあるだろう。こうした「被害者」たちを応援する方法はいくらでもある。
 実際に周りに被害者がいれば、諦めないでと応援してあげることもいいだろう。
 事実を誤解して筆者たちに抗議を送られる方がいるが、そのエネルギーがあるならば、どうかNPO法人にもプレッシャーをかけて欲しい。多くの未払いが生じていることは、NPO法人が正式に認めていることだ。関連する行政官庁などに問い合わせてもらえれば、問題が事実であることの一端も分かるだろう。


 取扱加盟店に送られている郵便物の中には、NPO法人関係者の出身地からほど近い郵便局の消印があった。そんな遠方からわざわざ郵便物を出すことが、何を示唆しているのかわからない。
 NPO法人の事務所は、冷蔵庫などの電化製品が外に放置され、人の気配が消えかかっている。
 理事長と事務局長は、今後、どのような行動に出るのだろうか……。

2007年2月 5日 (月)

【第11回】いつまでも続く曖昧さ

 『東京新聞』が2月3日の朝刊に「『mon』発行停止」と報道してから丸二日が経つが、未だにNPO法人「地域産業文化活性化フォーラム」から公式の発表はない。営業時間は「年中無休」なのだから、この間にいくらでもホームページなどで公式コメントを発表する時間があった。少なくとも、「マイタウンコラム」というブログを開設している以上、簡単にコメントを掲載できたはずだが、2月5日0時の段階でホームページやブログに説明はない。筆者の知る範囲では取扱加盟店に説明をしたという動きもない。

【参考】
東京新聞の記事
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070203/lcl_____tko_____001.shtml

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 実は、【第10回】の記事でシミュレーションしたような組織改編に関する文書が、1月29日から31日にかけてNPO法人から一部の取扱加盟店に向けて配布された。1月29日付けで発行され、「加盟店各位」という書き出しで、文末にNPO法人と理事長の署名入り文書だ。

 まず地域通貨「mon」の換金遅滞についての詫びがあり、その後に「組織改編する」と宣言し、その組織改編の中身が「非営利団体から営利団体に改編」することであり、「精算業務を2月末までをめど」としたいと思っているとし、地域通貨は営利団体になった後も「継続させていただ」きたい、という文書だった。
 しかし、それを受け取ったいくつかの取扱加盟店がこれに反発。全体的に意味不明な文面であり、説明が曖昧すぎることが主な反発の原因だった。加えて、この文書を配布する際、「1月末という換金延期の約束は守れないので、2月末にして欲しい」ということをNPO法人側が臭わせたため、反発が大きくなったのだった。
 そもそも、筆者が指摘したとおり「非営利団体から営利団体に改編」するということは出来ない。その上、仮に新たに別組織を立ち上げたとして、地域通貨を引き継ぐ保証や担保などについてはまったく言及していない文面である。取扱加盟店が反発するのは、当然とも言えることだった。支払い責任を果たせずいい加減な態度を続けるNPO法人が、自ら蒔いた種による結果だ。
 この反発を受けて、NPO法人は文書の撤回を約束。今後の支払いについて約束する文書を、改めて早急に取扱加盟店へ配布し説明することを宣言しているらしい。

 こうした状況の中で、『東京新聞』に「『mon』発行停止」と報道された。
 『東京新聞』の記事が嘘ではないのだとしたら、2月2日以前に取材を受けて「発行停止」を約束したはずで、事前に準備をする時間もあったのに、報道から数日を過ぎても公式な発表がないのはなぜだろうか?

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 『東京新聞』の記事によると、NPO法人の理事長の個人資産を売却し、資金調達のめどを付けたとされている。それが本当だとしても、理事長がNPO法人に寄付をするか、あるいは貸付金とするのか、記事では言及されていない。
 取扱加盟店や未払いを受けている業者にとって、理事長の個人資産をどのようにNPO法人の資金に割り当てるのかというは重要である。「寄付」なのか、「貸付金」(NPO法人にとっては「借受金」)なのか、それによって展開が大きく違ってくる可能性がある。
 また、その時期は、いったい何月何日なのか、その上で、支払いがいつになるのかということを確約しなければ、未払い債権を抱えている身としては、不安感を拭うことが出来ないだろう。


 さらに『東京新聞』の記事では、このNPO法人の財政状態についても書かれている。

 「今年1月までに約350万monを発行」
 「加盟店から約250万円分の換金要請に対し約2割の約47万円分しか払えなかった」
 「印刷費やスタッフへの賃金など計約1200万円の支払いも滞っていた」
 
 要するに、このNPO法人が滞っている支払いや地域通貨「mon」の換金をすべて清算するためには、約1500万円が必要となる。発行残高については筆者が思っていたよりも多かったことになるが、その他は筆者がこれまで調査し、一部このブログで報告していた内容と、ほぼ一致している。
 こうした資金を、個人で寄付するのか、それとも借金で賄うのか、そしてそれがいつになるのか、大きな注目点だ。

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 そして、この記事で明らかになった「不足している約1500万円の資金」が、大きな問題だ。
 そもそもNPO法人のホームページには、「財政規模 資産金5000万円」ということが明記されている。昨年末には、情報公開を求められて「虚偽記載である」と指摘され、筆者がこのブログで「【第4回】資産金「5000万円」の嘘」という記事を書いたにもかかわらず、NPO法人のホームページには、今もなお「財政規模 資産金5000万円」(http://mon.or.jp/profile/index.html)と掲載されている。

 本当に5000万円の「資産金」があったのに、なお1500万円も資金不足が生じたのか? 合わせて6500万もの資産が目減りしたことになるので、それは現実的ではない。
 では、実際には資産がないにも関わらず、理事長の個人資産をまるでNPO法人の資産であるかのように記載したのか? それにしても寄付にするか借受金となるかも明確にせず、「資産金」として5000万円と掲載するのは明らかに間違っている。「虚偽記載」を指摘されるのも当然だ。さらに理事長から1500万円の寄付があったとしても、残り3500万円の資産があったということなのだろうか? どう考えても、この4〜5か月で3500万円を使い切ったとは考えられない。

 どんな理由があるにせよ、「財政規模 資産金5000万円」とホームページに掲載し続けていることに対して、NPO法人は未払い先に対して説明する責任があるだろう。しかし、「個人的な問い合わせには一切お答えできない」と、公式ホームページで宣言している始末だ。

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 筆者が最初から書き続けていることも、この「財政規模 資産金5000万円」をはじめとしたNPO法人の「嘘」の体質である。
 換金を受けられていない取扱加盟店の中からは、「理事長も事務局長も、いい加減なことばかり言って話にならない」という声が多く聞かれる。
 なぜ誠意を持って対応しようとしないのか? ここまで問題を起こした団体として、その運営を取り仕切る責任者として、なぜ誠意を尽くそうとしないのか?

 こうした態度に対抗するためには、一つ一つを正確に約束をさせる必要がある。
 「2月末までに支払う予定です」ではなく、「2月●日までに理事長の寄付が完了します。それを受けて2月▲日までに銀行手続きを済ませ、2月■日までに支払い先の指定口座に着金いたします」という約束を、登録印鑑の押印がされている文書にて交わすようなことが必要だろう。理事長個人とNPO法人が寄付について交わしている契約書の写しが添付されていれば、さらに信憑性が高くなる。
 たいへん面倒だが、こうやって約束させなければ、曖昧な態度をとり続ける可能性がある。

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 NPO法人の行動にここまで懐疑的にならざるを得ないのは、このNPO法人がいい加減な行動をとり続けるからだ。
 
 例えば、『東京新聞』の記事にあるように本当に「monの発行停止を決めた」なら、どうして販売を続けているのだろうか? 一部の販売店では自主的に販売を止めたそうだが、未だに購入可能な販売店に問い合わせたところ、2月4日の時点でNPO法人からとくに連絡はなく、販売は続けているという。発行停止を決めたなら、すぐにでも販売店に連絡を入れるべきであろう。販売店の数は数店舗だから、説明に行っても数時間で済むだろうし、取り急ぎの電話連絡なら数分で済むことだ。筆者ですら連絡できるのに、NPO法人が連絡できないはずがない。どんな理由で販売を続けるのか? 『東京新聞』の記事に誤りがあるなら、それを訂正するコメントをホームページで公表することくらいできるだろう。

 そもそも「財政規模 資産金5000万円」などといい加減な情報を公開しなければ、筆者がこのNPO法人をここまで追及することはなかった。しかし、筆者が事務局長宛に出した質問にも答えず、未だに「財政規模 資産金5000万円」と掲載し続けている。「個人的な問い合わせには応じられない」とホームページに書かれているが、取り引き関係からの問い合わせにも応じないつもりなのか? 「財政規模 資産金5000万円」を信用して取り引きをした相手に対して、そんな態度でいることが許されるはずがない。

 このような無責任とも言える行動が、多くの関係者に迷惑をかけ続けていることに、NPO法人の理事長や事務局長は自覚がないのだろうか。いったいいつまで、こうした態度を続けていくのだろうか。
 こうした態度が続く限り、このブログで問いただしていきたいと考えている。


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※これまで、このブログではNPO法人の理事長を指して「代表者」と表記してきた。東京新聞では「代表理事」とされている。責任を明確にするためにも、今後、このブログでは「理事長」と正式な役職名で表記する。
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2/5 NPO法人「地域産業文化活性化フォーラム」事務局長・舩橋海道氏より、地域通貨の発行停止の日時や、加盟店に対する説明などについて連絡をいただいた。
一部要約だが、以下に公表する。
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(地域通貨の発行停止の時期)
舩橋氏「『19年3月31日の有効期限』をもって地域通貨『文』は終了します」

(取扱加盟店への説明)
舩橋氏「2月2日午前11時に東京新聞の取材を受けるとともに、2月2日付けで加盟店様には書類を送付しました。(1)前回の組織変革に誤りがあったことの訂正、(2)個人資産を売却して換金を行なう旨、(3)その換金期日は近々再度連絡する旨〈不動産会社とは売却の話が進んでいるが契約日の確定ができていないため〉
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2007年2月 3日 (土)

【号外】2月2日、「mon」発行停止決定

 本日の「東京新聞」24面に、地域通貨「mon」の記事が掲載されている。

文京区の地域通貨
「mon」発行停止
NPO法人、資金不足で

と題した記事は、「mon」やフリーペーパー「マイタウンmon」の写真入りで事の成り行きを紹介し、NPO法人の代表者、事務局長への取材内容とコメントも掲載している。

 詳しくは、お近くの売店で購入されて読んでほしい。

 さて、これで筆者がこのブログを立ち上げた当初から言い続けている「早晩、地域通貨は成り立たなくなる」「NPO法人は財政破綻の状態だ」ということが、信憑性の高いものと理解してもらえる事になったと思う。

 記事によると「代表理事が一月に自宅売却を契約、資金調達のめどをつけた」という。
本当に資金調達のめどがついたなら、これ以上言う事はない。しかし、本当に資金調達にめどが立ったのか、筆者はこれからも、NPO法人の動向を注目していきたいと思っている。
 未払いの取扱店、取引業者、元従業員の方々も、けっして気を緩めずに注視してほしい。

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